映画のような男性との出会い

ホームレスのお姉さんと別れ、ハムステッドまで行こうと歩いていると、赤い実の付いた枝とバラの花束を抱えた白髪のお洒落な男性と目が合った。リチャードギアのような雰囲気を持った人だ。バラがあまりにも綺麗だったので思わず、「美しいバラですね」と言ったところから、話が始まった。(この写真は削除しました)
男性は車でどこかに行こうとしているところだったが、「自分はあそこに住んでいる。部屋からハムステッドヒースが見渡せるから、もし時間があれば見ていかないか」と言い、すぐ前の瀟洒なマンションを指差した。
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(階段室も本当にお洒落)
全く悪い人には見えなかったし、あんな豪華なマンションの部屋から美しい雨あがりの景色が見られるなんてチャンスはあり得ない。「いいんですか?どこかに行くんじゃないんですか?」と聞くと、「いいんだ。君に是非見せたい」と言ってくれる。
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そういうマンションは幾つかの部屋に分かれ、何人かが所有しているそうだ。美しい階段を上り、部屋に入ると、窓からは180度のワイドビューの景色が広がっていた。ロンドンの超高級住宅地、ハムステッドヒースでもこんな景色が見られる部屋は少ないだろう。こんな景色を毎日眺めながら生活できるお金持ちもいるんだと、改めて感心した。
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「自分はオーストラリアの小さな炭鉱町で生まれ、25の時に修行にイギリスに来て以来、ずっとヘアドレッサーをやっていた。お店も持ち、日本人の顧客もいた。今はもう引退し1人暮らしをしている。日本に行ったこともあるし、日蓮宗に興味を持っていた。」と自己紹介してくれる。また「あそこの浮世絵のうち、2点は本物だ」と、信じられないことも言う
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また「自分はゲイだ」と、パートナーだった男性との写真も見せてくれる。「こんな部屋は一体いくらするんですか?」と率直に聞くと、「50万ポンドで買ったが、今は何倍もしているだろう」と言う。つまり何億円ということらしい。ハムステッドヒースの中でもとびきりの一等地、しかもこの見事な眺望。当然だろう。そして窓から見える豪邸や、美しい景色をあれこれ説明してくれる。

私に突然訪れた幸運をなおも信じられないでいると、「時間があれば、この後車で周辺を案内してあげるよ」とまで言ってくれる。私と同い年だった男性の言葉にまたまた驚いていると、「さっき君がホームレスの女性から雑誌を買っているのを見た。優しい人だと思った。」とまたも信じられないことを言う。

「明日はクリスマスじゃないか。ホームレスには温かい食事が振舞われるんだ。君とこうして出会えたのもお恵みだと思う。」とまで言ってくれる。こんなことってあるんだろうか?
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by Mayflower33 | 2015-12-30 16:06